学校日記

6/28 朝会

公開日
2021/06/28
更新日
2021/06/28

学校だより

【校長の話】
おはようございます。
 先週の木曜日、仕事を終えて学校から車で帰る途中、三和っ子ランドのある山の左側の空に、オレンジ色の大きな大きな満月が見られました。
その大きさに感動しました。見た人はいますか?
 6月の満月は、アメリカでは、苺の収穫時期なので「ストロベリームーン」と言います。ヨーロッパでは、バラの季節なので「ローズムーン」と言います。
 夕方、東の低い空に大きく見られた満月は、時間が経ち、空高くに登ると小さく見られますね。太陽も、昼間、空高くにあるときより、夕方、西の低い空に沈むときの方が大きく見られますね。皆さんも、同じ体験をしているのではないでしょうか?校長先生は、ずっと不思議でした。
 では、なぜ、月も太陽も、低い空にあるときの方が、高い空にあるときより大きく見られるのでしょうか?月や太陽は、時間によって大きさが変わるのかな?月や太陽は、大きくなったり小さくなったりしませんよね。「月は形が変わるよ」という人がいるかもしれませんね。理科で学習した学年の人は、形が変わる理由を知っていますね。まだ学習していない学年の人には、理科で勉強するので、今は答えを言いません。
 それでは、なぜ、大きさが違って見られるのでしょうか?地球、月、太陽、星、宇宙などを研究する学問を天文学と言いますが、低い空にある月や太陽が大きく見られる理由を研究し、その答えを出すのは、天文学ではなく、人間の心を研究する心理学だそうです。低い空にある月や太陽が大きく見られるのは、目の錯覚だそうです。つまり、実際とは違って見えている、感じているということです。
 実際は、低い空にある月や太陽と、高い空にある月や太陽は、同じ大きさです。つまり、実際は同じ大きさなのに、実際とは違う大きさに錯覚して見ている、感じているということです。その証拠に、大きくてきれいな満月だと感動して、写真に撮ると、カメラは錯覚をせずに実際の大きさで写すので、目で見て感動したような大きさで写っていなくて、残念に思うことがあります。また、大きな満月を、腕を伸ばして、手で隠すとしたら、拳でないと隠せないとか、親指の先でないと隠せないとか思ってしまうようですが、実際は、大きな大きな夕方の満月も、空高くの満月も小指の先で隠せるようです。同じ大きさだとわかるようです。5円硬貨や50円硬貨を腕をいっぱいに伸ばして、硬貨の穴から月を見ると、大きく見られる満月も、小さく見られる満月も、穴の中に同じくらいに見られ、同じ大きさだとわかるそうです。この実験は、目の安全のために、太陽ではやってはいけません。
 さらに、先週の木曜日の帰り道、学校を出て三和っ子ランドの横に見られた満月は、感動するほど大きく見られました。すぐ近くのヤマナカの駐車場から見たほぼ同じ時間の満月は、大きいは大きいのですが、三和っ子ランドの山の横に見られた満月ように、ものすごく大きくなく、それよりも少し小さめに見られました。これも、錯覚だそうです。周りの景色との関係で、同じ時間の同じ満月でも、大きさが違って見られる錯覚が起きるそうです。
 いつも同じ大きさの月や太陽も、そのときの場所の条件や心の状態で、違った大きさに錯覚して見られる。見られるというより感じるそうです。なぜそうなるかは、まだ、100%解明されていないそうです。
 夕方、東の空に昇ったばかりの月や、西の空に沈む太陽が、オレンジや赤っぽく見られるのは、錯覚ではなく科学的に説明できます。でも、お話が長くなるので、今日は、説明をやめておきます。
 朝、正門で、皆さんと「おはようございます」とあいさつをしていると、今年巣立ったツバメがピューンとすごい速さで、校長先生の近くを飛びます。学校や飛行練習場、ユーチューブがないのに、どうやってあんなきれいな飛び方を学んだのだ?地図も、位置情報システムも、ナビもないのに、なぜ、毎年、ここへ間違えずに戻ってこられるのだ?
 新型コロナウイルス感染症拡大予防のために、毎朝体温を測って1年以上になります。人間の体は、どうやって、体温を36度前後に保っているのだ?
 毎日見ていることに、毎日経験していることに、毎日当たり前のように気にせずにいることに、不思議が、いっぱいあります。不思議の国、不思議の星、不思議の宇宙で生きていることは、おもしろいですね。
 不思議を見つけるには、好奇心と、それを感じる感性が必要です。そして、不思議について、わかりたいという探究心が必要です。子どもの皆さんは、それらを大切にしてくださいね。校長先生は、おじいさんになっても大切にしたいと思っています。不思議を発見したら、校長先生にも教えてください。その不思議についてお話しましょう。