葦
- 公開日
- 2015/11/30
- 更新日
- 2015/11/30
校長室より
(朝会講話)
今朝は悲しいお知らせです
もう知っている人が多いね。
3年生の瑞希さんが27日の金曜日に亡くなりました。
お家でお父さんによって命を奪われたそうです。
金曜日も元気に学校に来ていたから、突然でびっくりして信じられないことです。ひがしの大事な大事な一人です。にっこり笑顔がとってもすてきな何でも一生懸命にできる女の子でした。もっと一緒に勉強したり、遊んだりしたかったね。
たいへん悲しい辛い出来事です。
今から、みんなで瑞希さんに「黙祷」を捧げたいと思います。
黙祷は、声を出さないこと、動かないこと。それから、瑞希さんに安らかに休んでねとお別れのお祈りする。声に出さないで心の中で、瑞希さんに気持ちを伝えてもいいよ。
先生が、「はじめ」と言います。少し時間をおいてから「やめ」とお声かけますよ。
黙祷
静かに腰を下ろします。
「人間は考える葦である」と17世紀のフランスの哲学者パスカルの言葉です。
葦(あし)というは、「よし」とも言います。川とか池とか水辺に生える植物です。きっと見たことがあるどこにでも生える植物。イネ科の植物なので、5年生が育てたバケツ稲を思い浮かべるといいかな。
「人間は考える葦である」これは有名な言葉ですが、本当はもう少し長い文。
「人間は一くきの葦にすぎない。自然の中で最も弱いものである。しかし、それは考える葦である」
人は、本当に弱いもの。弱虫です。だから、人に頼ろうとする。自分だけをかわいがろうとする。他人を平気で傷つける、人の命は、はかない。瑞希さんのように消えてしまう。
葦は、風に弱い。強い風が吹くとしおれてしまって倒れてしまう。でも、風がやむとだんだんと身を起こして、何事もなかったかのように風になびく。
葦は、一本だけで生えていることはない。群生といって仲間と一緒にそこに生える。仲間と一緒にしおれて、仲間と一緒に身を起こす。
パスカルは、「考える葦」と言っています。人は、「考える」ことができる。「弱い」自分を考えることで生きること、生きていくことができる。
あなたの大切な命。校長先生にとって、あなた一人一人の命が大切にです。あなたにとって、もちろん大切な命。命を大切にするってどういうことが、今、考えてみて。先生たちも一緒に考えてみる。
今、不安だな、こわいな、かなしいな…そんな気持ちをもっている子。それでいいんですよ。悲しいときは泣いた方がいいし、不安なときはそれを訴えた方がいい。
ひがしの先生たちは、みんなのそばにいますよ。一緒に考えてくれます。絶対にみんなを守ってあげる。安心して相談をしてね。担任の先生はもちろん、杉江先生だって、木村先生だって、校長先生だって、どの先生でもいい。カウンセラーの先生もお話を聞いてくれます。
瑞希さんのご冥福をお祈りしました。わすれないけど、いつまでも悲しんでいても彼女は喜んでくれないでしょう。
今度の日曜日は、PTAの人たちが楽しい「みぢかの会」を開いてくださいます。楽しみですね。
今週もみんなの笑顔がいっぱいの週になりますように願っています。
お話を終わります。
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今朝は、登校に多くの評議員・保護者の皆様にご配意をいただきました。
誠にありがとうございました。
おかげさまで混乱なく、いつも通りの安全な登校ができました。
今もひがしには元気な子どもの声が響いています。
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本日、予定していた表彰伝達は、12月14日に行います。