学校日記

7/15 職業講話 その3 6年生

公開日
2020/07/15
更新日
2020/07/15

6年より

 6年生の職業講話の続きです。後半の4時間目は、陶芸作家の方と花屋さんからのお話です。
 常滑は「常に滑る」という字を書きます。このあたりは粘土層があり、よく滑るそうです。「床滑」と書いて、とこなめ、と言っていたこともあるそうです。この粘土層からとれる土が焼き物に適していて、昔から壺、かめなどを作り、海が近いために船で日本中に運ばれて、焼き物のまちとして有名になりました。
 常滑の粘土層は赤みを帯びていて、これは酸化鉄の色です。通常、茶碗などは1250度ほどの高温で焼きますが、常滑の朱泥に含まれる鉄は1000度ほどで溶けてしまうため、常滑焼は比較的低温の1000度ほどで焼かれます。
 この鉄分を含んだ朱泥でつくる「急須」でお茶を入れると、お茶に含まれる「タンニン」が鉄と化合して、味がまろやかになる、と評判になり、今では急須が人気で、中国によく出荷されているとのことでした。
 急須をつくるのはとても難しく、つくれる人が減っているそうです。ろくろで胴をつくりますが、ふた、取っ手、口など別々につくって後で接着します。さらに胴に絵を描くなどして装飾を施します。1週間かけて100個ほどをつくるそうです。
 売れなくてもいいや、という考えなら、それは「趣味」です。一人でもたくさんの人にいいと思って買ってもらえないと、「仕事」としては成り立ちません。そしてつくる喜び、楽しいと思えるようでないと続かないそうです。
 好きなことと、向いていることとは違います。たとえ好きでも、向いていないと続けられません。自分に向いていることを好きになること、そしてそれを仕事とすることが大切です、と教えてくださいました。