学校日記

卒業式 式辞

公開日
2010/03/24
更新日
2010/03/24

校長室より

式  辞
 桜のつぼみが大きくふくらみ、今にも花を咲かせようとしているこの良き日に、第30回卒業式を挙行できますことを、とてもうれしく思います。お忙しい中、多数の来賓の皆様、保護者の皆様にご列席いただき、誠にありがとうございます。心よりお礼を申し上げます。
83名の卒業生の皆さん、卒業おめでとう。今、お渡ししました卒業証書は、小学校六年間の課程がすべて終了したことを証明するものです。皆さんの努力のあかしではありますが、卒業できたのは皆さんの努力だけではありません。その陰には、ご両親はじめ、これまでお世話になった先生方や地域の方々の心温かなご指導や励まし、お力添えのあったことを忘れないでほしいと思います。どうか、この感謝の気持ちを忘れないでください。
 さて、皆さんは、この常滑東小学校で六年間、勉強に、運動に、自分を磨いてきました。この六年間を振り返って、今、どんなことが思い出されるのでしょうか。いすに座ると足がつかないくらい幼かった入学の日のことでしょうか。あるいは、みんなで力を合わせてがんばった運動会や学習発表会、音読発表会のことでしょうか。また、君たちが四年生の時から始まった宿泊体験二分の一成人式、五年生でのひるがのキャンプ、そして歴史の舞台を歩いた修学旅行など、いろいろなことが思い出されることでしょう。
 先日、6年生の各教室でやった私の最初で最後の授業である「小学生でもできるが、大人でもできない数学」の授業の終わりに、「やさしさは人として最も大切なもの。やさしさはその人の自信の表れである。」「人に勝つより自分に勝て、自分に勝つことで本当の自信がつく」そして、私が最も大切にしている「他人にやさしく、自分に厳しく」ということを、皆さんにはお話ししました。
 いよいよみなさんは中学校へ巣立つことになります。これから先は自分を鍛える時期に入ります。いろいろな問題が自分の目の前にあらわれてくると思います。いろいろな壁にぶつかることもあるでしょう。苦しいときもあるでしょう。そんなとき、思い出してください。「人生には壁があるのが当たり前。でもその壁は、その人なら必ず越えられるはずの壁である。越えられない壁はない。」ということを。この字はなんという字かわかりますか? 辛いを提示 そうです。からいとも読みますが、つらいという字です。でも、それを乗り越えて、一歩踏み出すとどうでしょう。幸せを提示 しあわせに変わるのです。だからこそ、一歩一歩乗り越えていってほしいと思います。
最後に、保護者の皆様にお祝いを申し上げます。お子さまのご卒業 おめでとうございます。思い起こせば、この六年間、本当にいろいろなことがあったと思います。我が子の表情やしぐさに一喜一憂し、喜びも悲しみもともに過ごされた六年間であったと思います。それゆえに、今、たくましく成長されたお子さまが一段と輝いて見えるのではないでしょうか。ひとまわり大きく感じられる我が子の成長と、これまでの数々のご苦労が重なって、感慨もひとしおではないかと思います。お子さまは、いよいよ中学生になります。でもそれは大人への第一歩、人生のスタート台に立ったばかりであります。今後、様々な困難が待ち受けていることと思います。親離れ、子離れする時ではありますが、ぜひ、これまで以上にお子さまを温かく見守り、励ましていただけたらと思います。
 夢のある者には目標がある。目標がある者には行動がある。行動がある者には反省がある。反省がある者には進歩がある。進歩がある者には夢がある。
 それでは、卒業生の皆さんが、夢多かりし明日にむかって、目標をもって、一歩一歩、しっかりと歩んでいくことを、心からお祈りして式辞といたします。