水の如し
- 公開日
- 2014/03/20
- 更新日
- 2014/03/21
校長室より
平成25年度 卒業式式辞
春のやわらかな雨がひがしの桜につぼみをふくらませる頃となりました
平成25年度常滑市立常滑東小学校の卒業式をこのように盛大に挙行できますことをたいへんうれしく思います
本日は、常滑市議会を代表して 伊奈利信様はじめ多数の「ひがしを愛する」ご来賓に華を添えていただきました。ありがとうございます
卒業生の保護者の皆様、本日は誠におめでとうございます
6年前の入学式を思い起こせば心身ともに成長したお子様の姿に感慨も一入と思います
初等教育を修了し、思春期の中学生となります。今後ともさらに温かい見守りをお願いいたします
卒業生のみなさん、卒業おめでとう
私の中に君たちの「色」がある。いわばイメージカラーだ
それは、水色
思い出してごらん。4年生の小中音楽会での「カリブ夢の旅」のTシャツの色だ
Ocean Blue。カリブの海は知多半島の美浜の海に続いている。家族からの手紙に涙した美浜での二分の一成人式。キャンドルライトに照らされた水色のTシャツ
今年の学年通信の題字は「Water」
担任の先生たちの願いが込められていた。水は必要不可欠なもの。ひがしで頼りになる6年生となれと
今日の涙雨もそういえば君たちにふさわしいのかもしれません
そうだ、忘れぬうちに君たちにお礼を言っておこう
「ありがとう」
私は、君たちと3年間を過ごした
純粋で素直で明るい水色の君たちは、人は変わる、成長するんだということを見せてくれた
私の目の前で、すばらしい最高学年となっていく「物語」を見せてくれた
君たちの多くが生まれた平成13年は、2001年。ミレニアムから21世紀、三千世紀の始まりの年だった
入学した2008年は、変化の年。北京オリンピックで日本選手の活躍、アメリカではチェンジをテーマにバラク・オバマが第四四代アメリカに選出された
二分の一成人式の2011年は、東日本大震災。東北の多くの見ぬ同級生を失った
君たちは、21世紀とともに変化し成長していくリーダーとなると私は確信し期待をする
しかし、まだまだ、君たちは、自分を鍛えなくてはならない
戦国時代の軍師、黒田官兵衛は、晩年自らを「如水」と名乗った
「水のごとし」、水のように生きたいという願いだ
水は、生命の源である
水は、純粋である
雨となり、川となって流れ、大海となる。ときには氷や雪や蒸気に姿をかえる。そして、君たちの中にあって、涙になり、汗となる
水は、様々に形を変えるが、その水たる本質は、変わることがない
人間の本質は、「心」にある。君たちの未来は夢は様々だろう。しかし、ひがしで育んだ純粋で素直で明るい心は持ち続けてほしいと願う
水色の君たちよ、ひがしで育んだ今の「心」を忘れずに、自らを成長させ、鍛えて、大きくなれ
君たちは私の希望だ
「ひがし」は、大きな海へと漕ぎ出す君たちを見守り、応援し続けることを約束して、門出の言葉とします
おめでとう
平成26年3月20日
常滑市立常滑東小学校長
佐 藤 敏 弘