学校日記

3/3 校長式辞

公開日
2021/03/03
更新日
2021/03/03

校長より

<校長式辞 一部省略>
 さて、163名の卒業生の皆さん、卒業おめでとう!三年前、私は校長として常滑中学校に赴任しました。その時一緒に入学したのが皆さんです。今、瞼を閉じると、この三年間の皆さんの真剣な姿、はちゃめちゃな姿、ほっこり温かい姿が次々と目に浮かんできます。
 とりわけコロナに翻弄された最後の一年間、大変だったなあ。よく耐えてくれました。よく我慢してくれました。心が折れてもおかしくない日々の連続でしたが、普段通りの学校生活を送ってくれました。多くの行事が中止や変更となる中、最高学年としての姿を見せる機会も減ってしまいました。「何のためにがんばればいいんだ!」こう叫びたかったでしょう。しかし、その中でも皆さんは、ちゃんとキラリと輝く姿を見せてくれました。
 部活動。最後の郡大会やコンクールがなくなりました。悔しかったでしょう。しかし、引退する最後の日まで、多くの三年生が続けてくれましたね。最大の目標が消え、苦しい中、最後まで継続する強さを後輩に見せてくれました。この姿はきっと一年後、二年後の後輩のプレーや演奏につながります。
 三学年が唯一、一同に会した学校祭体育の部。生徒会の発案した全校生徒による手形のビッグアートはナイスアイデアでした。開会式では足を骨折した生徒会長さんが、「こんな私が言うのも何ですけど、怪我をしないようにがんばりましょう」という挨拶には、彼女のユーモアを感じました。圧巻だったのは学年全員での演舞。学級の枠を越えた学年全員の結束した踊りには身震いしました。まさに青春真っ盛り!そんな一日でしたね。
 何としてでも行かせてあげたかった修学旅行。行き先は変更になりましたが、ちょっと嬉しかったのがペンションでの宿泊。豪華な食事に、夜、先生がいなかったこと。きっと遅くまで話していたでしょうね。でも皆さんはちゃんと節度を持って行動してくれました。よき思い出はできましたか?
(省略)
 この一年、校歌を一度も歌うことができませんでした。校歌は卒業して何十年経とうが、曲が流れるだけで懐かしい学校生活が思い浮かんできます。常中校歌を誇りに思ってほしい。そして今日、常滑中学校で歌う最後の校歌を、元気に歌うことはできなくても、大切に歌ってもらいたい。
 最後です。二年前の四月、皆さんは辛い現実を正面から受け止めてくれました。共に今日、この場に居ることができなかった友人がいます。彼女との思い出は胸にとどめてほしい。そして命の大切さを一生忘れないでほしい。彼女が十三年間生きてきた証は確かにあるのです。その証とは、皆さんがこれからの時代をどう生きるかにあるのです。
 常中校歌の三番に、こんな歌詞があります。
「いざ行かん 世界のまなか ふるさとの名を負いもちて」
 未来は君たちがつくる。顔を上げよう、大空を見渡そう、そして世界に挑戦しよう!
 ふるさよ「常滑」で培った力を基に・・・。
 
 卒業おめでとう!
  令和三年三月三日
  常滑市立常滑中学校長 佐々木 令