学校日記

教育のスペシャリスト

公開日
2011/05/07
更新日
2011/05/07

校長室より

6日、豊明市にて尾張小中学校長会総会と尾張教育研究会総会がありました。

尾張教育研究会というのは、その目的を
「小学校、中学校の教育の推進をはかり、併せて会員相互の研究を深めること」
としています。

教員自身が会費を払い、教育の研究をする会です。

研究は、各部会に分かれてます。
国語・算数などの教科部会の他に道徳、特別支援教育、生徒指導、学校図書館、総合的な学習など23の部会があります。
教員は、それぞれが1ないし2部会に属して研究を進めています。


記念講演の講師は、愛知県教育委員会委員で名古屋大学大学院教育学研究科博士(教育心理学)教授の平石賢二先生でした。
表題の講演がありました。
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教員は、専門職であるのに、専門と非専門の境界が曖昧で専門性があまり尊重されていないのではないか。

アメリカの教育との比較から、
アメリカには、教員の他にスクールサイコロジスト(学校心理士)、ガイダンスカウンセラー、スクールナース等々の専門家が配置されている。教員は、授業に集中でき、その専門性を発揮している。
「小学校1年生のスペシャリスト」というものもある。
反面、専門性が進みすぎると
「これは私の仕事ではありません」といった事態となる。

日本では、「不易と流行」で言えばの流行の部分が多様な課題となっている。
どちらかといえば、ジェネラリスト「すべてに」対応できる力を要求される面がある。
教員の多忙化につながっているし、「すべて」を要求し続けることは困難である。
教員数を増やしたり、少人数指導を進める。校務分掌の整理を進める。といった取り組みが必要である。

ジェネラリストとしての教員といった部分を大切にしながら、スペシャリスト養成と効果的活用が大切である。

(講演要旨 文責 佐藤)
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私たちは、法律により、絶えず研究と修養に努めなければならないとされています。
学校を取り巻く課題の山積の中でも、研究を進めています。
しかし、「忙しさ」のために子どもと関わる時間が少なくなっては、本末転倒になってしまいます。
教員自身が専門性を高める機会が充実するとともに、学校がやるべき業務の整理やパートナーとしての専門家配置が進むことを期待します。

何よりも毎日、先生が元気で明るく子どもに語りかけられる学校がいいですものね。