学校日記

伯楽

公開日
2012/12/03
更新日
2012/12/03

校長室より

人権講話

これは、むかしむかしの中国のお話。
伯楽という人がおりました。この人は馬の目利きをする。いい馬と悪い馬を見分ける仕事をしていました。伯楽の見る目は確かで、皇帝もたいそう伯楽を大事にしていました。

伯楽には息子がおりました。伯楽は、自分の子どもにも馬の目利きになってほしいと思っていました。しかし、残念ながら愚か者でお父さんのようにはいかない。
ある日、伯楽は、息子に教えてあげます。
「名馬というのは、額が広くて目が飛び出ていて、脚が長くピョンと跳ぶものだ」
そこまで、聞けば、いい馬、名馬を探すのは簡単。
名馬さがしに出かけた息子は、得意になって帰ってきます。
大きなヒキガエルを捕まえてきて「お父さん、名馬を捕らえたよ」と言ったとさ。
ヒキガエルを中国では蝦(か)と書きます。つまり馬蝦(ばか)。

「ばか」

今まで、「ばか」という言葉を使ったことがないと言う人は手をあげてみて。
いい言葉ではないけれど、使ってしまう言葉です。

「ばかなことしたなあ」
「ばかでっかいなあ」
「ばかにすんな」
「ばかじゃないの」
「ばーか」

言葉は話す人がいて、聞く人がいる。
いい言葉かどうかは聞く人が決める。
書く人がいて、読む人がいる。
いい言葉かどうかが読む人が決める。
「ばか」の反対言葉は、「利口」かな。口が利(き)くと書きますね。


『天才バカボン』という漫画を描いたのは、赤塚不二夫さん。
ギャグ漫画を描いた人ですから、「バカな」こともたくさんした方です。
そんな赤塚不二夫さんは、あるとき、こういっています。

「ただバカっつったって、ホントのバカじゃダメなんだからな。」

「ホントのバカ」にはなりたくないものです。


明日4日から「人権週間」です。
校長先生は、みんな一人一人、みんなが大好き。
一人一人ちがうとこを大切にし合えるといいな。言葉について、学級で考えてみてね。

みんなのことを大岩絹恵先生もお空で見守ってくれていると思いますよ。